■突然ですが、私は、野球が大好きです。
特に大リーグの大のファンです。
日本人選手の応援をいつもしています。
松井選手、イチロー選手、松坂選手、黒田選手、福留選手その他全ての選手の活躍を毎日、チェックしています。
ＭＬＢという便利なホームページがあり、リアルタイムで試合の実況をしてくれています。
こちらもリアルタイムでマーケットコメントを書いているので、忙しいですが、ここぞという場面は見逃さないようにしています。
と言っても、やはり、ＭＬＢを見る時間はほとんどなく、マーケットにどっぷりの毎日です。
さて、興味をそそされるのは野球の試合の楽しさであることはもちろんなのですが、ものすごいプレッシャーの中で好成績を残す一流のプロの生き様には大いに惹きつけられるのです。
そして、一流のプロの残す言葉には大いに学ぶものがあると思っています。
例えば、イチロー選手の言葉に以下のようなものがあります。いずれも「イチロー262のメッセージ」（ぴあ社発行）からの抜粋です。
「以前は、自分にも他人にも完璧主義でしたから、ミスをするということが許せなかったんです。」
「他人のミスも、自分のミスも許せるようになってきた。これは甘くなったという意味ではないんですけどね。」
天才バッターと言われるイチロー選手でも、打ち損じはあるし、三振もします。あと10本ほどで大リーグ移籍後2000本安打を達成しようとしていますが、大リーグでの通算打率は3割3分程度です。
大リーグの一流のピッチャーが必死で投げてくるわけです。キャッチャーも一流です。
バッター（打者）対バッテリー（ピッチャーとキャッチャー）という構図で捉えると面白いかもしれません。
一流の相手からヒットを打つことの難しさということです。
そして、3割をコンスタントに打てる打者（バッター）は一流なわけです。
シーズンで262本という世界記録を84年振りに塗り替えた天才打者イチローでさえ、失敗を犯し、また、その失敗を認めるという点が、注目すべきであり、面白いと思います。
上記に紹介した言葉の通り、元々、完璧主義者であったイチローが辿りついた境地でもあるわけです。
そして、何と言っても凄いのは失敗した後の次の打席での集中力です。
前の打席で犯した失敗を忘れて、その場の打席での1球に集中するわけです。
これは、相場でも通じます。
いきなり話が飛んでしまいましたが、要するに、野球の世界のことが相場の世界でも通じるものがあるということです。
イチローでこそ失敗するわけです。
ましてや普通の人間なら失敗しても当たり前ということですね。
過去の失敗を悔やんで、「あの時にあんなトレードをしなければ今は～～」などと考えても時間の無駄です。
もちろん、過去の教訓を生かして、新しいトレードパターンやルールを構築出来れば申し分ないです。
ただ、現実問題、いつまでも過去の失敗を引きずり、挙句の果てに失敗トレードの結果出来たポジションを手仕舞い出来ずに引っ張ってしまう個人投資家が多いようです。
今やるべきことに集中することが出来れば、よほど良い結果につながるわけです。
一般投資家が失敗を繰り返すことなど恥でも何でもないのです。
ごく当たり前のこととして認め、次のことを考えるスタンスを身につけたいものです。
ここで、イチローの言葉で印象に残ったものをもう1つご紹介しておきます。
「何かを長期間成し遂げるためには考えや行動を一貫させる必要がある。」です。
この言葉は、イチロー選手が2006年9月16日、6年連続の200本安打を達成した日に語ったセリフです。
「5年や6年続けることは、1年や2年とはワケが違います。」と付け加えています。
これも箴言です。
要するに、「一貫した考えや行動」とは、相場で言うと、「投資哲学」「信念」であり、「ルール」なのです。
私が常日頃から申し上げる言葉に、「生涯収益（キャリアプロフィット」というのがあります。
ビギナーズラックや、何となく儲かったという期間がしばらく続いても、長い期間に亘って収益を上げることは並大抵のことではありません。
相場は怖いものです。
時には牙をむき出してこちらに襲いかかって来ます。
時々、大儲けさせてくれるだけに、よけいに怖いものです。
お金を稼ぐという欲望が絡んでいるだけに、人間の煩悩との戦いという面もあります。
それだけに、骨子となる投資哲学、信念なるものが必要不可欠です。
ここでは、投資哲学、信念について話すと切りがありませんので割愛します。
ところで、投資哲学や信念が形を変えたものが「トレード技術」です。
「トレードルール」と言っても良いかもしれません。
イチロー選手が「考えや行動を一貫させる必要がある」と言ったことには深く感銘を覚えます。
相場でも全く同じことが当てはまり、一貫した「トレードルール」の確立は何よりも心強いものとして、自分の味方となってくれます。
「トレードルール」とまでいかないまでも、「自分の勝ちパターン」を幾つか持っているのも強みです。
逆に、「自分の負けパターン」を知っていることも強みです。
この局面は、自分の苦手な展開であり、負けトレードを行うケースが過去に多く見られたことをしっかりと覚えておき、それを繰り返さないことを肝に銘じておけば、マイナスを減らすという意味で、「強み」であるわけです。
私の場合は、「スパンモデル」、「スーパーボリンジャー」、「時間分析」でもって「トレードルール」を幾つも持っています。
過去の多くの失敗から学んだことの産物でもあることから、過去のマーケットに参加出来たことに感謝です。
数多くのパターンを教えてくれた過去のマーケットがあるからこそ、自分の「トレードルール」が出来たのだとも思います。
現在は、これらの「トレードルール」を、出来得る限り、個人投資家の皆様に伝授させて頂いている次第です。
以上です。
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